目次
はじめに
皆さんお久しぶりです。
私、卯月ユウトは2023年春に就職をしたことでなかなか本を読む機会を作れず、そしてブログ更新をする時間もなく、気づけば夏も終わりという頃合いになってしまいました。
さて、今回は芥川賞の受賞でも大きな話題となりました、宇佐見りんさんの「推し、燃ゆ」の感想を書いていきたいと思います。
※他の記事ではここで書影を掲載するのですが、いつも利用している版元ドットコムで使用不可となっていたため掲載しません……
感想
この作品を読んでまず感じたのは、『主人公(あかり)に全然共感できない!』ということ。近年、特定のものや人を応援すること=推し活が何かと話題になっていますが、とにかくあかりののめり込み方が尋常じゃないです。
私にも好きな歌手(例:back number)がいますけど、あかりのように崇拝しているような感じではないし、彼らが生きがいというほどでもないです。←もちろん新曲が出れば嬉しいし、CDやグッズも買うし、ライブも行きますが。
あかりの推し活は、もはや生活そのもの。推しを推すことが生き甲斐。彼女に言わせれば推しが“背骨”だそうだ。“推し”の炎上から始まるこの物語、生き物が背骨を失うと生きていけないように、あかりの生活はどんどん荒んでいきます。そんな生活が、第三者目線ではなくあかりのモノローグで描かれていて、「こういうものなのだ」と拒否できない送りつけ商法のように目の前に突きつけられます。
先にも書いた通り、私はあかりの狂信的な推し活を理解することはできませんでした。それでも、こういうものなんだと言い聞かせると、意外にも楽しく読むことができました。
って、何を書いているのか私自身でもわからなくなってきました笑
あかりの熱量が移ってしまったのでしょうか?
最後のシーン、あかりの心の中は何か変わったのだろうか。推しの炎上と引退を通して、果たしてあかりは殻を脱ぎ捨てて踏み出していけるのか……気になります。
さいごに
さて、ここまで宇佐見りんさんの『推し、燃ゆ』の感想を書いてきました。
あかりの推しへの熱量には終始ついて行くことはできませんでしたが、さすが芥川賞受賞作、斬新な切り口、表現で面白かったです。
推し活とはどういうものなのかを知る入り口として読んでみるのも良いかもしれませんね(凄くハードな推し方ですが……)。
それでは、また。
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