卯月ユウトの読書日記

読んだ本を記録する、読書好きの交流の場です。

ひねくれが面白い -「黒いマヨネーズ」吉田敬 著

目次

はじめに

皆さんこんにちは、卯月ユウトです。

今回取り上げる本は、お笑いコンビ「ブラックマヨネーズ」のボケ担当・吉田敬さんのエッセイ『黒いマヨネーズ』です。私はこれまであまりエッセイを読んできていなかったのですが、先日(といってもだいぶ前)書店に行った際にこの本になぜだか惹かれ購入しました。

それでは、ここからは感想を書いていきたいと思います。

 

感想

『黒いマヨネーズ』はおよそ5年間に渡って雑誌に連載されたコラムを58篇収録した一冊です。たくさんのエピソードがあるのですが、かなりの割合で下ネタ、ギャンブル、酒、妄想に関するもの。

目次で一篇目のタイトルが「初体験」となっている時点で「おや?」と思い、読み始めると一文目が、

僕はもちろんソープランド

なのです。いやいや知ったこっちゃないしもちろんってなんだよ……と思っていると次は育ててくれた祖母との心温まるエピソード。「なんだ、こういうことも書くのね」と思ったのも束の間やはり次には下ネタが登場、という具合。

吉田さん自身もコラムを女性が読むことを想定していないらしいから仕方ないでしょう。

 

また、この本の中ではベーシックインカム待望論に疑問を呈するなど、社会問題にも持論を展開しています。

そういった考えを述べる段でも、「え、そこを掘り下げる?」というようなところをこねくり回して、「ああでもない、こうでもない」と様々に逡巡する思考の過程がそのまま文になっている印象です。きっとそれが吉田さんの真骨頂なのだと思いますし、読んでいて非常に面白く時にはなるほどなと思わされました。

 

最後のクレジットカード紛失のエピソードには祖母のエピソードの次くらいにほっこりさせられました。なんだか読後感は結構すっきりとした気分です。「終わりよければ全てよし」とはこのことなのかもしれませんね。

 

さいごに

ここまで、吉田敬さんの『黒いマヨネーズ』の感想を書いてきました。

この本は吉田さん、そしてブラックマヨネーズの核となる部分がよく現れたなかなか面白い一冊です。ぜひブラマヨファンの方(下ネタが多いので女性には強くは勧めません……)は読んでみてはいかがでしょうか?

結構この本が良かったので『ブラックマヨネーズ吉田敬のぶつぶつ』や『人生は、パチンコで教わった。』も読んでみようかなと考え中です。

それでは、また。