卯月ユウトの読書日記

読んだ本を記録する、読書好きの交流の場です。

逆境に争う正反対の2人 - 「アキラとあきら」池井戸潤 著

はじめに

今回は、池井戸潤さんの『アキラとあきら』の感想を書いていきたいと思います。

感想

町工場の社長の息子である山崎瑛と、大企業の社長の息子である階堂彬。2人のアキラがともに銀行マンとなり逆境にあらがう青春ストーリーです。

まず一番に思うのは非常に面白い、ということです。

この作品は上下巻合わせて700ページ以上もある長編ですが、全然その長さを感じませんでした。ひとえに、池井戸潤さんの人間模様の描き方が非常に良く、自分ごとのように入り込めるからだと感じます。

私は銀行マンの仕事を詳しくは知りませんし(私の父はごく一般的な会社員で、母はパートタイムで働いています)、投資・融資についても全くと言って良いほどに知りません。もちろん、その仕事の際の用語も知りません。この『アキラとあきら』の中にも度々聞きなれないワードが散りばめられていますが、きちんとことの背景や経緯が描かれているために噛み砕き、理解することができました。

特に、不動という人物存在が面白いなと。その名の通り動かない、確実性のない融資はしないという信念を持った人物です。この不動をどのようにして動かすのか。最終章で瑛が不動に訴えかけるシーンは非常に読み応えがありました。

さいごに

この作品は今年、竹内涼真さん、横浜流星さん主演で実写映画化され大ヒットしました。

私も鑑賞しましたが、非常に面白かったです。原作を読んだ人も、そうでない人も、ぜひ観ていただきたい作品です!

※なお、主題歌は私が一番好きなバンド・back numberが担当しています

それでは、この辺で。

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