目次
はじめに
皆さんこんにちは、卯月ユウトです。今回は、住野よるさんの「腹を割ったら血が出るだけさ」の感想を書いていきたいと思います。
住野さんといえば、実写映画化やアニメ映画化もされた大ヒットデビュー作「君の膵臓をたべたい」をはじめ、数々のベストセラーを生み出してきた作家さんです。私も住野さんの作品が好きで読んでいるのですが、この本は購入してからかなりの期間積んだ状態でした。
前置きはこれくらいにして、感想を書いていきたいと思います。
感想
- 「愛されたい」という感情によって本心を閉じ込められた女子高生・糸林茜寧
- ありのままを誇る美しい少年・宇川逢
- 自らのストーリーを作り続けるアイドル・後藤樹里亜
- 他者の失敗を探し求める少年・上村竜彬
この4人の視点を組み合わせて描かれる青春群像劇です(一部他の人物の視点もありますが)。視点が細かく切り替わるため、個人的には入り込むのに多少時間がかかった印象です。
一番のメインの人物になるのは茜寧なのですが、彼女の気持ちについていくことができず終始モヤっとすっきりしない感情がありました。
本当の自分を曝け出すのが難しいのは事実だし、取り繕うことがあったり仮面をつけたりすることは多くの人が程度の差はあれ経験のあることだと思います。
ただ、小説の主人公に重ねるほどに苦悩する茜寧には共感できませんでした。私が青くなくなってしまったということなのかな?
学生の人たちが読むと、きっと違う感情になるのでしょうね。
さいごに
ここまで、住野よるさんの「腹を割ったら血が出るだけさ」の感想を書いてきました。
この作品が発表された際、なんなんだこのタイトルは!と正直なところ思ったのですが、読み終えてみると「なるほどな」と。
総評としては『展開や構成は面白いが住野作品の中でも特に癖が強い作品』という感じです。
それでは、また。
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