目次
はじめに
皆さんこんにちは、卯月ユウトです。
今回取り上げるのは第6回文芸社文庫NEO小説大賞・大賞受賞作の月森乙さんの『弁当男子の白石くん』です。
感想
この作品を手に取ったきっかけは出版元の文芸社のSNS。新刊紹介で掲載されていた画像に映るポップな雰囲気の表紙に惹かれて思わず購入しました。
クラスの一軍女子・南雲古都は、ひょんなことから地味系男子・白石くんに弁当を作ってもらうことになります。交流を深めていくうち本当の白石くんを知り……という王道の青春小説です。
クラス内での目立つ子(宮内や池田)と地味な子(白石くん)との会話が非常にリアルで、私も高校時代を思い出しながら「ああ、こういう感じあったよなあ」と何だか懐かしい気持ちになりました。交友関係の悩みや家族との不和など、学生の頃の独特な不安定な繊細な心が具に描かれていました。
なかなかに重い内容も描かれているのですが、非常に軽快で読みやすい文章で、考えさせられつつもすんなりと読むことができました。
古都と白石くんの二人の会話は、とても初々しくて眩しかったです。手が触れ合うだけで赤面して、狼狽える二人の描写は読んでいるこちらが赤面しそうになりました笑
それにしても、古都の父親が(言い方悪いですけど)クソすぎて……。読んでいてイラッとするほどでした。父の立場の描写があると印象が違ったかもしれませんが、、、
さいごに
ここまで、月森乙さんの『弁当男子の白石くん』の感想を書いてきました。
現役の学生だけでなく、日頃弁当を作ってもらっている人など、いろいろな人におすすめしたい一冊でした。
それでは、また。