目次
はじめに
皆さんこんにちは、卯月ユウトです。
今回は、村崎羯諦(むらさきぎゃてい)さんの『余命3000文字』の感想を書いていきたいと思います。
感想
この作品は、小説投稿サイト・小説家になろうから生まれた短編集です。一篇が数ページから十数ページで書かれているので、いわゆるショートショート(星新一さんが有名)に分類されるのかなと思います。
5分で読めて、あっと驚き、わっと泣ける。
という触れ込みでかなり人気を集め売れた作品なのですが、正直私はなかなか入り込むことができず……。「面白そうな設定だな」「どんなオチなんだろう」と期待しながら読んでいくと、「あ、もう終わりなのか」という感じでいつの間にか完結していた!というものが多い印象でした。
設定に驚かされることはあれど、泣くことはなかったですね……。帯や謳い文句についてはちょっと言い過ぎなのかな、と。
中盤から終盤にかけては好みの話、面白いと感じる話も増えてきて楽しんで読むことができました。ただ、例えば推理小説を読む時のように伏線を読み解き考えながら読むというのではなく、単純に設定の面白さを楽しむといった感じです。
本書に収録されている「何だかんだ銀座」が『世にも奇妙な物語』で映像化されたそうですが、なんとなく「なるほどなぁ」と思います。
ある程度読書慣れしている人にとっては物足りないかもしれません。
個人的に好きだったのは、
- 心の洗濯屋さん
- 向日葵が聴こえる
- 不倫と花火
- 死人のお世話
の5篇です。設定がぶっ飛んでいるお話が多い中で、比較的人間の温かさのようなものを感じたり現実味もあったりするお話です。
きっと読む人によって好きだと感じるお話はかなり違ってくると思います。もしこのブログを読んでいる方でこの本を読んだことがある方は、コメント欄でどのお話が好きだったか教えてください。
さいごに
ここまで、村崎羯諦さんの『余命3000文字』の感想を書いてきました。
こういう作品が好きな人もいるでしょうが、私にとっては「すごく面白い!」「この本が好き!」という感じではありませんでした……。何冊も読んでいれば“それほど好みではない作品”とも出会うでしょうし、それもまた読書の面白いところだとも思います。
文章自体は読みやすく一篇ごとがかなり短いので、学生の読書の時間や通勤通学の際に読むには良い作品かもしれませんね。
それでは、また。
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